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5. Transpiler

トランスパイラは、最新のJavaScriptやTypeScriptのコードを、ブラウザや環境がサポートしている形式に変換するツールです。ここでは、代表的なトランスパイラであるBabelとTypeScriptについて説明し、それぞれの特徴と基本的な設定を紹介します。

Babel

特徴

  • 開発元:Babelプロジェクト
  • 主な利用例:最新のJavaScript機能を古いブラウザでも動作させる
  • 主な特徴
    • プラグインとプリセットによる拡張性
    • 古いJavaScript環境への互換性
    • ソースマップのサポート

基本的な設定

  1. Babelのインストール

    npm install --save-dev @babel/core @babel/cli @babel/preset-env
  2. 設定ファイルの作成

    // babel.config.json
    {
    "presets": ["@babel/preset-env"]
    }
  3. トランスパイルコマンドの実行

    npx babel src --out-dir dist

TypeScript

特徴

  • 開発元:Microsoft
  • 主な利用例:静的型付けによる大型プロジェクトの開発
  • 主な特徴
    • 静的型チェック
    • 型推論
    • 最新のJavaScript機能のサポート

基本的な設定

  1. TypeScriptのインストール

    npm install --save-dev typescript
  2. 設定ファイルの作成

    // tsconfig.json
    {
    "compilerOptions": {
    "target": "es6",
    "module": "commonjs",
    "outDir": "./dist",
    "strict": true,
    "esModuleInterop": true,
    "skipLibCheck": true
    },
    "include": ["src/**/*"]
    }
  3. トランスパイルコマンドの実行

    npx tsc

各トランスパイラの比較

トランスパイラ開発元主な利用例特徴
BabelBabelプロジェクト最新のJavaScript機能の互換性プラグインとプリセット、ソースマップのサポート
TypeScriptMicrosoft静的型付けによる大型プロジェクト静的型チェック、型推論、最新のJS機能のサポート

それぞれのトランスパイラには、それぞれの強みと特徴があります。プロジェクトの要件や開発チームのスキルセットに応じて、最適なトランスパイラを選択することが重要です。